便秘を期間の長さで分類すると、2つに分けられます。
旅行や病気等で起こる一時的な「急性便秘」と、1か月以上続く「慢性便秘」です。

①慢性便秘
便秘と言うと、普通、この慢性便秘のことです。
一般的には、「排便が週2回以下の状態が3か月以上続くこと」とされます。
また、基本的に機能性便秘のことでもあります。

②急性便秘
一過性便秘とも言われ、旅行や生活環境の変化などが原因で短期間だけ便秘の症状が現れます。
他の疾患が原因の便秘である場合は、器質性便秘のことを指します。

◆慢性的な便秘が治らない原因

生活習慣の改善・運動などを取り入れても便秘が治らないときは、腸自体に問題がある可能性があります。
慢性的な便秘が治らない人に見られる原因は、以下の3つです。

①便が出にくくなる「ねじれ腸」

通常まっすぐのはずの大腸が、なんらかの原因でねじまがってしまって起こります。
頑固な便秘で悩む人の約8割がねじれ腸だそうです。

遺伝的な要因が大きいため、完全に治すことは難しいとされています。
しかし、ねじれた腸をほぐすようにマッサージをすることで便が流れやすくなり、便秘の解消が期待できます。

②便意を感じなくなる「鈍感腸」

正常な腸であれば、排便の欲求は腸の神経細胞によってもたらされます。
しかし鈍感腸は、この腸にある神経細胞が変形してしまい鈍くなってしまいます。
鈍感腸の人の神経細胞は、そうでない人と比較すると約10倍も大きくなったり、長くなったりしています。

神経細胞が鈍いことで、腸に便があっても反応しなくなり、便が溜まってしまうのです。

解消方法は、自律神経の乱れを正すことです。
規則正しい生活や十分な睡眠などで体と精神をリラックスさせ、副交感神経の働きを活性化させるよう心がけましょう。

③便を出す能力が衰える「下剤依存症」

下剤は、腸を刺激し無理やり排便させる薬です。
しかし、何度も続けて使用していると、腸に本来備わっているはずの便を出す能力が衰え、便秘がさらにひどくなる場合があります。

下剤がないと排便できない状態になる前に下剤の使用をやめ、食生活の改善で腸の正常な働きを取り戻すことが重要です。
下剤依存症が進行してした場合、自力では便秘を解消できないので、早めに病院に行きましょう。

◆2種類の食物繊維をバランスよく摂る

便秘解消に効く食べ物として食物繊維を多く含む食材が有名ですが、実はこれには2種類あります。

①水溶性食物繊維

水に溶ける食物繊維で、果物や海藻類などに多く含まれます。
腸の中でゲル状の便を作ってくれ、排便しやすくする働きがあります。

②不溶性食物繊維

穀物、根菜など繊維質の多い野菜や豆類に多く含まれています。
水に溶けず水分を吸収してふくらむので、便のかさを増やして腸管を刺激してくれます。

便秘を防ぐためには、上記の2種類の食物繊維をバランスよく摂取することが大切です。
すでに便秘の場合は、便秘の種類により効果的な摂取バランスは変わります。

腸が動かない「弛緩性便秘」であれば、不溶性食物繊維を摂取すると腸の動きが良くなるので効果が期待できます。

腸が緊張状態にある「痙攣性便秘」の場合は、水溶性食物繊維を多く摂って便をやわらかくしてあげると良いです。不溶性食物繊維を多く摂ると、余計お腹が張って症状が悪化する可能性もあるので注意です。

1日の食物繊維の摂取量目安は、男性19g以上・女性17g以上(18歳以上の場合)とされており、便秘解消のためにはさらに5g多く摂るのがおすすめです。
5gとは、例えば、りんごなら約1個、納豆なら約1パックです。