「苦痛でないから」「いつものことだから」と、便秘が長引いても気にしていないという方もいると思います。
しかし、便秘は大きな病気を招く危険もあるので注意が必要です。
正常なお通じを取り戻すための方法と、便秘の危険性について説明します。

◆大切なのは健康的な生活習慣

軽いものも長期的なものも、解消のための基本は同じです。
健康的な生活習慣を心がけ、「腸内環境を整えること」を意識してください。
腸内環境を整えるためには、便の元である食事から見直す必要があります。

【意識したい食生活】
・水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランス
・発酵食品・ビフィズス菌などの乳酸菌・オリゴ糖などを意識的に摂取
・量はしっかり食べて便のかさを増やす
・朝食は必ずとる
・1日2リットルを目安に水分を摂取

◆長期に渡る便秘は命の危険にも繋がる

排便は毎日あるのが正常です。
ただ、数日に1度しかない場合でも、色や形・量に問題がなければ便秘とは言いません。
逆に、毎日ある場合でも、固い・量が少ないなどの問題があれば便秘と言えます。
そして、一般的には、「排便が週2回以下の状態が3か月以上続くこと」を慢性的な便秘と言います。

「便秘ぐらい」と思う方もいるかもしれませんが、実は、便秘を放置するのは危険が伴います。

腸に留まった便は、長い間溜まったままにすると、水分が吸収され乾燥して硬くなっていきます。
そして新しい便がその後ろに留まることで、便はどんどん詰まっていってしまうのです。
このようにして溜まった便のことを「糞塊埋伏」と呼びます。

この状態になると、本来であれば便とともに体外に排出されるはずの毒素までも腸内に溜まり、最悪の場合、動脈硬化や大腸がんなどの恐ろしい病気を引き起こすことがあります。

もし、1週間以上お通じがない・排便時に痛みや違和感を感じる・おなかが張る・便やおならが異常に臭い、
などの症状がある場合は、自分で判断せずに病院に行くことをお勧めします。

◆便秘の種類

便秘と言っても、生活習慣の乱れが原因のものから、重篤な病気が潜んでいるものまであるので、安易な判断で対処するのは大変危険です。
便秘対策の前に、その種類と特徴を知って、適切な対処ができるようにしておきましょう。

便秘は、大きく分ると「機能性便秘」と「器質性便秘」の2種類で、さらに機能性便秘はより細かく分類することができます。

①機能性便秘

機能性便秘とは、食生活や生活習慣などが原因で起こる便秘、すべてを指します。
直接的な要因は大腸の機能の低下ですが、病気に起因するものではないことが特徴です。

1.弛緩性便秘
最も代表的な便秘で、大腸の筋肉のゆるみが原因です。
便を押し出す力が足りないことで便秘になってしまうもので、女性や高齢者がなりやすいです。

2.痙攣性便秘
原因のほとんどはストレスであり、自律神経の乱れから大腸が正常に働かなくなり、
便を押し出すための運動が激しくなって、痙攣したような状態となっておこります。
便秘と下痢を交互に繰り返すのが特徴で、強烈な下腹部痛も伴います。

②器質性便秘

器質性便秘とは、腸や胃・肛門といった他の器官の病気が原因で起こります。
機能性便秘のような生活習慣によるものではなく、長引くと命の危機となる場合もあるので注意です。

原因である病気によって様々な症状がありますが、便秘に加えて血便や嘔吐・激烈な腹痛などが起こります。
これらの症状がある場合は、すぐに病院へ行きましょう。